帰省、合宿など移動時間が多かったので、コマ切れ時間を使って
珍しく小説を何冊か読んだ。
プラチナデータ
東野 圭吾 幻冬舎 2010-07 売り上げランキング : 913 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
東野圭吾が好きな母親に勧められて読む。
以前『流星の絆』も読んで面白かったが、これもなかなか面白い。
まだまだ自分の推理が鈍いことに恥ずかしさを感じながらも、
話の筋の面白さ、意外さが楽しかった。
文庫本に比べて少し高いが、買う価値はある。オススメ。
なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか (学研新書)
中井 俊已 学研パブリッシング 2010-07 売り上げランキング : 13858 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ジェンダーから日本教育史を見つめ直す、という講義のレポートを
執筆する際に参考に読んだ。
この本では、男女別学によって生まれるメリットを多く紹介し、
男女別学の合理性を主張している。
脳科学によって検証されている男女の生得的な違いや、PISAの結果から
見えてくる男女の科目ごとの得意・不得意などを根拠としながら論を
すすめている。
ただ、私はこの議論に違和感を感じる。
やはり「学歴」「学校ランク」の影響のほうが強くて、それを補完
するものとして「男女別学」の効果があるように思えるのである。
確かに「男女別学」の学校で偏差値の高い学校はあるが、それは
学校ランクが高いからこそ、それを目当てにして偏差値の高い生徒が
集まってくることで、さらに学校ランクが高まるのであって、
「男女別学」の効果を十分に理解して入学している生徒はほとんど
いないのではないだろうか。
もともと「出来のいい」生徒が入ってくるのであれば、男女別学の
効果で学力が上がったとは言い切れないのである。
この問題にクリアな解答を提示できない点で、全体の議論が説得力に
満ちているとは言い難い。より説得的な議論にするためには、統計的な
(学校ランクを統制したうえで男女別学、男女共学の効果をはかるなど)
実証的な研究が必要になるだろう。
知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社プラスアルファ文庫)
苅谷 剛彦 講談社 2002-05-20 売り上げランキング : 2938 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
教育社会学の大家、苅谷先生の本。
以前からいろんなところでこの本の存在は知っていたが、
やっと読む機会に巡り合えた。
得るところが多かったので、改めてじっくり紹介したいと思う。
東京島 (新潮文庫)
桐野 夏生 新潮社 2010-04-24 売り上げランキング : 44 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
映画も公開されたので読んでみようか、と思い購入。
でも個人的にはあまり面白くなかった。
無人島、外界からの侵入者、島との同化、脱出の試みなどなど、
"LOST"のミニチュア版のような印象をぬぐい切れなかった
からだろう。
ちなみに、しばらくするとLOSTファイナルシーズンの
レンタルが始まるみたいですね。
自分はシーズン3で止まっているので、これを機会に(?)、
また見ちゃいそうです。
風の歌を聴け (講談社文庫)
村上 春樹 講談社 2004-09-15 売り上げランキング : 3115 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
初めて村上春樹を読んだ。
内容はなんてことはないのだが、物語のところどころで
言葉がきらきらと輝いているような印象を受けた。
こういう作品はあまり読んだことがなかったので新鮮な感じ。
「もし僕たちが年中しゃべり続け、それも真実しかしゃべらないとしたら、
真実の価値など失くなってしまうのかもしれない」
なかなか深くて、ちょっとシニカルで、このフレーズがお気に入りです。
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