9/01/2010

8月に読んだ本。

8月に読んだ本を紹介します。

帰省、合宿など移動時間が多かったので、コマ切れ時間を使って
珍しく小説を何冊か読んだ。


プラチナデータプラチナデータ
東野 圭吾

幻冬舎 2010-07
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プラチナデータ
東野圭吾が好きな母親に勧められて読む。
以前『流星の絆』も読んで面白かったが、これもなかなか面白い。
まだまだ自分の推理が鈍いことに恥ずかしさを感じながらも、
話の筋の面白さ、意外さが楽しかった。
文庫本に比べて少し高いが、買う価値はある。オススメ。

なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか (学研新書)なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか (学研新書)
中井 俊已

学研パブリッシング 2010-07
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・なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか
ジェンダーから日本教育史を見つめ直す、という講義のレポートを
執筆する際に参考に読んだ。
この本では、男女別学によって生まれるメリットを多く紹介し、
男女別学の合理性を主張している。
脳科学によって検証されている男女の生得的な違いや、
PISAの結果から
見えてくる男女の科目ごとの得意・不得意などを根拠としながら論を
すすめている。

ただ、私はこの議論に違和感を感じる。
やはり「学歴」「学校ランク」の影響のほうが強くて、それを補完
するものとして「男女別学」の効果があるように思えるのである。

確かに「男女別学」の学校で偏差値の高い学校はあるが、それは
学校ランクが高いからこそ、それを目当てにして偏差値の高い生徒が
集まってくることで、さらに学校ランクが高まるのであって、
「男女別学」の効果を十分に理解して入学している生徒はほとんど
いないのではないだろうか。

もともと「出来のいい」生徒が入ってくるのであれば、男女別学の
効果で学力が上がったとは言い切れないのである。

この問題にクリアな解答を提示できない点で、全体の議論が説得力に
満ちているとは言い難い。より説得的な議論にするためには、統計的な
(学校ランクを統制したうえで男女別学、男女共学の効果をはかるなど)
実証的な研究が必要になるだろう。

知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社プラスアルファ文庫)知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社プラスアルファ文庫)
苅谷 剛彦

講談社 2002-05-20
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・知的複眼思考法
教育社会学の大家、苅谷先生の本。
以前からいろんなところでこの本の存在は知っていたが、
やっと読む機会に巡り合えた。
得るところが多かったので、改めてじっくり紹介したいと思う。

東京島 (新潮文庫)東京島 (新潮文庫)
桐野 夏生

新潮社 2010-04-24
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・東京島
映画も公開されたので読んでみようか、と思い購入。
でも個人的にはあまり面白くなかった。
無人島、外界からの侵入者、島との同化、脱出の試みなどなど、
"LOST"のミニチュア版のような印象をぬぐい切れなかった
からだろう。
ちなみに、しばらくするとLOSTファイナルシーズンの
レンタルが始まるみたいですね。
自分はシーズン3で止まっているので、これを機会に(?)、
また見ちゃいそうです。


風の歌を聴け (講談社文庫)風の歌を聴け (講談社文庫)
村上 春樹

講談社 2004-09-15
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・風の歌を聴け
初めて村上春樹を読んだ。
内容はなんてことはないのだが、物語のところどころで
言葉がきらきらと輝いているような印象を受けた。
こういう作品はあまり読んだことがなかったので新鮮な感じ。

「もし僕たちが年中しゃべり続け、それも真実しかしゃべらないとしたら、
真実の価値など失くなってしまうのかもしれない」


なかなか深くて、ちょっとシニカルで、このフレーズがお気に入りです。

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