11/25/2010

『ガタカ』(Gattaca)

ガタカガタカ
アンドリュー・ニコル

ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 1998-12-24
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tsutayaのピックアップに乗せられてみた。
最近、映画を見る(おもに精神的な)余裕がなかったので、
なんか「悪いことをした」解放感に包まれながら鑑賞。

ストーリーの説明は、wikipediaにお任せします。

出生前の遺伝子操作により、生まれながらに優れた知能と体力と外見を持った「適正者」と、「欠陥」のある遺伝子を持ちうる自然出産により産まれた「不適正者」との間で厳格な社会的差別がある近未来。

「不適正者」として産まれた主人公ビンセントは、子供の頃から「適正者」のみに資格が与えられている宇宙飛行士になる事を夢見ていた。ビンセントは DNAブローカーの仲介で、自殺未遂により足の自由を失った元水泳金メダル候補の「適正者」ジェローム・モローの生体ID(血液や指紋など)を買い取り、 生体偽装によりジェロームになりすまし、宇宙局「ガタカ」の局員となる。努力の結果ついにビンセントは念願のタイタン探査船の宇宙飛行士に選ばれるが・・・。

人間の成し得る限界は、生まれ持った遺伝子だけに左右されるのではなく「意志」により人生の道が開かれ、また「優秀な遺伝子」を持った人間であっても「運命」により人生が左右されることを描いたSFとサスペンスの要素を加えた人間ドラマ。

--wikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%BF%E3%82%AB)


この映画の面白いところは、「遺伝子選別が進むと、こんな感じ?」という発想力にある。非常に内容、見る側に問いたいことが明快で、見ていて自然と入り込める。

ただし、個人的には「もうひとひねり」が欲しかった。

以前、『平等ゲーム』という作品を読んだときにも思ったことだが、せっかく斬新な「土台」を置いたにもかかわらず、そのうえで展開される議論がありきたりになってしまっていることがある。「議論」の部分に監督自らの思想を組み込めるかどうかが、その作品を名作にもするし、そうでないものにもするのだろう。もっと攻めてほしかった。

その点、やはりクリント・イーストウッドとケン・ローチはその「2段階の難しさ」を毎回クリアしてくる。すごい。

P.S.アメリカではAFI FEST(http://www.afi.com/afifest/)に参加して、ヒッチコックの「裏窓」を見ました!アメリカ人とみるとまた違った印象。英語だから感じ取ることができる「掛け合い」の面白さがあることに気付いた。ちなみにAFI FESTはすべて無料。日本でもこんな映画祭、やってくれないだろうか。来年も機会があれば行きたい。


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